コードNo.
h25-001

医療情報の利活用~リアルワールドデータ/リアルワールドエビデンスの現状と課題~

趣旨

 医療情報分野では、従来より、データの一次利用のみならず、二次利用も注目・検討されており、様々な技術開発、システム構築等がなされています。昨今、病院情報システムをはじめとするヘルスケア分野全体にわたって収集・格納されているリアルワールドデータを臨床や研究に活用する、さらにはこれらを産業データのひとつと捉え、新しいサービスを創造する試みが行われるようになっています。
 本セミナーでは、リアルワールドデータおよびリアルワールドエビデンスについての現状および実装状況を紹介します。

概要

受講料
4,000円
技師更新ポイント
5ポイント

内容・プログラム

【内容】

 これまで臨床研究においては、RCT(無作為化比較試験)やそれに基づく論文を集めたレビューが、最も高いエビデンスとされてきました。しかし、RCTは結果が出るまでに時間を要すること、倫理的な観点から対象設定が難しいケースがあること、さらに実臨床では合併症を持つ患者も多く、結果どおりの経過が得られない場合があることが課題とされてきました。
 一方で、広く普及した電子カルテの情報を臨床研究に活用したいというニーズは、電子カルテ導入当初から存在していました。しかし、電子カルテには未構造化データが多く、データの標準化も不十分であったため、これまでは主にレセプト情報やDPC情報といった請求データの利用が中心でした。
 しかし近年では、その対策が進み、PMDAのMID-NET事業や糖尿病のJ-DREAM事業、次世代医療基盤法に基づくデータ提供など、リアルワールドデータの活用が広がりを見せています。これにより、多くの臨床研究がリアルワールドデータを用いて実施できる環境が整いつつあります。
 本セミナーは、リアルワールドデータおよびリアルワールドエビデンスに関する最新情報を学べる機会をご提供するものです。臨床や研究活動に、本セミナーが役立つことを期待しています。

 

【プログラム】

1.データ駆動型時代における健康・医療データの臨床および研究への活用推進

 中島 直樹(九州大学大学院 医学研究院 医療情報学分野)

2.リアルワールドデータ/リアルワールドエビデンスの世界動向

 小出 大介(東京大学大学院 医学系研究科 生物統計情報学講座)

3.診療データの研究利用の実際と課題

 横井 英人(香川大学医学部附属病院 医療情報部)

 

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